作業場のメモ

家電などの設定記録や修理記録などの雑記帳

プロジェクターとAVアンプの音ズレについて

前回の記事の続きです

workshopmemo.hatenablog.com

AVアンプ購入後、現在では以下の組み合わせでホームシアターを組んでいます。

 

接続構成は以下の通りで、再生機器であるPCからAVアンプ、AVアンプからプロジェクターをそれぞれHDMIで接続しています。

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この構成に至るまでの経緯を記載しておきます。

 

プラン1

まず最初に考えた構成は以下のとおりです。

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シンプルにHDMIのみで接続し、プロジェクターとAVアンプ間はARCを使用して音声をアンプから出力するスタンダードな構成です。

しかし購入したX10-4kはARC非対応ですので、以下のように音声は再生機器を通さずにAVアンプから再生させることにしましたが、映像が音声よりも遅い音ズレの状態となりました。

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ARC非対応でも液晶テレビのゲームモード並に表示遅延が短ければAVアンプからそのまま再生させても良いと思います。

もしくは、X10-4kはゲームモードでフレーム補間無しだと表示遅延66msとのメーカー回答なので、AVアンプ側の遅延設定を66msにすることで音ズレは解消出来ると思います。

ですがX10-4kのフレーム補正が割と気に入っているため、補正を行った状態で音ズレを解消する方法がないか検討しました。

 

プラン2

次はプロジェクターのヘッドホン出力をAVアンプに接続する構成です。

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プロジェクターからの音声出力であればフレーム補間による遅延は無くなりますが、2chしか出力出来ないこと、プロジェクターからアンプまで7m程度の距離があるのでノイズが心配な事からさらに別の構成を検討します。

 

プラン3

次はプロジェクターの光デジタル出力をAVアンプに接続する構成です。

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この構成であれば、ノイズの心配はなく最大5.1chの伝送を行うことができます。ただし光デジタルの仕様上、Dolby Atmos等の5.1ch以上のフォーマットは体験できません。

 

AVアンプ購入当初はAtmos対応コンテンツを再生することはほぼないと考えこの構成としていました。

しかしサラウンドモードのDTS Neural:Xを使用すると、今度は逆に映像が早く、音が遅い状態となってしまいました。

AVアンプ側で2ch入力を5.1.2chに拡張する演算をするための遅延と思われます。

2ch音源をアップミックスすることについては賛否あると思いますが、個人的には気に入りましたので、どうにかしたいと考えた結果がプラン4です。

 

プラン4

最後は、プロジェクターの音声遅延設定を使用する結局プラン1の構成に戻ってしまった現在の構成です。

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フレーム補正による映像の遅延とアップミックスによる音声のズレを手動で、そして自分の感覚で合わせるという面倒な設定が必要ですが、今の所上記プランのデメリットを克服できる唯一の方法であると考えています。

(現在のAVアンプでの遅延設定は35msとしています、補正有りのプロジェクターの表示遅延が200ms程度なのでDTS Neural:Xによる遅延は165ms程度ということでしょうか)

 

 

フレーム補間や2ch→5.1.2chのアップミックスをどの機器で行うかによって状況は変わります。

元の再生機器(今回であればパソコン)でどちらも出来れば良いのですが、再生ソフトの都合上(特に配信サービス関係)、プロジェクターやアンプ側で処理をすると今回のような音ズレの原因となってしまうので注意が必要です。

 

ハイテク機能が実装されている以上は使いたくなるのが性、という方は今のところは手動調整を頑張るしかなさそうです。