今回はこちらの修理です。
日立 衣類乾燥機 DE-N60WV-W
- 症状について
- ブッシュ交換1回<樹脂ブッシュ>
- ブッシュ交換2回目<金属ブッシュ>
- ファン駆動用丸ベルト交換
- ブッシュ交換3回目<無給油ブッシュ>(ブッシュサイズミスってました)
- 交換4回目<ボールベアリングに変更>(盛大にやらかしました)
症状について
症状は運転中に時折背面の方からベルト鳴きのような音、プラが擦れるような音がします。
というわけで分解します、まずは洗濯機と乾燥機の移動です。
移動させる前にそれぞれのコンセントと洗濯機の給水ホースを抜いておきます。
(蛇口を閉めるのを忘れずに)
まずは背面の蓋を外します。
印の部分はネジの頭よりも穴のほうが大きいため、蓋の落下防止に軽く緩めるだけにしておきます。他のネジは全て外し裏蓋を取ります。
裏蓋が取れるとファンが見えるようになります。
手で軽く回してみるとファンの外周が擦れているようですので、軸受部分を見てみます。
上下2箇所のネジと軸のナットを外します。
どうやら軸受の摩耗か既存のブッシュが摩耗して無くなったかにより、ファンにブレが出ているようです。
軸が約10mmに対し受け側が約12mm、ファンは丸ベルトに常に引っ張られるためファン外周が擦れて異音が発生したみたいです。
- 症状について
- ブッシュ交換1回<樹脂ブッシュ>
- ブッシュ交換2回目<金属ブッシュ>
- ファン駆動用丸ベルト交換
- ブッシュ交換3回目<無給油ブッシュ>(ブッシュサイズミスってました)
- 交換4回目<ボールベアリングに変更>(盛大にやらかしました)
ブッシュ交換1回<樹脂ブッシュ>
対策として以下の軸受ブッシュをmonotaroしました。
届いたブッシュを軸に入れます。
少々緩いですが入りました、手で回してもガタツキが減っているのがわかります。
試運転をしたところ異音が消えたためとりあえず解決です。
本当はもう少し長めのブッシュや外径12mmのブッシュを使用したほうが良いのだと思いましたが、上手く入るかわからなかったので今回はとりあえず長さ10mm、外径11mmを入れてみました。
いつまで持つかわかりませんが、次の交換ではサイズアップして試してみたいと思います。
<2021.12.29追記>
1~2週間もしないうちに再発しましたので再度分解したところ、ブッシュが以下写真のような状態になっていました。
ペラペラでした、樹脂製ブッシュはさすがに耐えきれなかったようです。
ブッシュ交換2回目<金属ブッシュ>
というわけで今度はこちらを注文しました。
厚さ1.0mmの金属製ブッシュです。
なお前回の樹脂製が29円ですが、こちらは139円となりました。
取付状況です、軸9.9mm・軸受12.0mmに対して、今回のブッシュは内径10.0mm・外径12.0mmのためかなりギリギリです。
最初の5mm程度はなんとか入りますが、それ以降はシリコンスプレー等を使用してもなかなか入らなかったため、軽く打ち込んだあとに写真のようにナットで押し込みました。
ブッシュの長さは5mmか10mmでも良かったかもしれません。
(短すぎると摩耗が早くなりそうなので加減がわかりませんが・・・)
とりあえずガタツキは完全に解消されました。手でファンを回すと前より少し重いですがスムーズに回るのでそのうちこなれてくるだろうということでヨシとしました。
これでも駄目なら次は以下のブッシュを購入しようかと考えています、単価1000円近くするので少々高価ですが・・・。
ファン駆動用丸ベルト交換
ブッシュ交換したので試運転を行いましたがここで問題発生。
今度は丸ベルトが滑って強烈な異音を出しながらファンは全く動きません。
ベルトの劣化のようです、少々重くなったくらいで動かなくなるとは軟弱なと思いましたが、ベルトは消耗品なのでついでに新品に交換します。
丸ベルト(DE-N45R7 016)は以前湿度センサーが壊れて生乾きで乾燥終了する症状が出たときに湿度センサーと一緒に購入しておいたものです。ベルトの価格は1500~1700円くらいのようです。
市販品で近いのはこの辺でしょうか
www.amazon.co.jp今回は専用品を使用しますが、値段があまり変わらないため市販品でもいいかもしれません。
なお新品のベルト外径は5.1mm、取り外したものは4.3mmまで伸びていました。そりゃ滑りますわ。
衣類乾燥機は中古で購入して3~4年くらいほぼ毎日使っていますので、少なくとも3年以上は持ちそうです。
ブッシュ・丸ベルトの交換が完了し試運転をしてみましたが良好です、異音は一切なくなりました。
まあ近いうちにドラム式洗濯機購入するつもりなので使用頻度は一気に減るんですけどね。
ブッシュ交換3回目<無給油ブッシュ>(ブッシュサイズミスってました)
<2023年9月10日追記>
ドラム式洗濯機購入後は使用頻度が格段に減ったのですが、結果から言うと1年持ちませんでした。
そして再度分解しましたがやらかしていたことに気が付きました。
ブッシュinブッシュしてました。
なぜ今まで気づかなかったのか。
左から「既存ブッシュ」・「ブッシュinブッシュしちゃったブッシュ」・「MISUMIで買っちゃった無給油ブッシュ」です。
既存ブッシュの寸法は実測で以下の通りでした。
挿入部外径:15.4mm
挿入部内径:11.6~12.2mm(摩耗前は10mmだったのでしょう)
挿入長さ:11.7mm
外径(つば含む):19mm
ちなみに真ん中の「ブッシュinブッシュ」の内径は元10mmに対し10.9mm、厚さが元1mmに対し0.4mmとなっておりました。
そして既存ブッシュにはヒビが入っておりました、前回無理やり入れたからでしょうね。
というわけで本当なら以下のブッシュをmonotaroすべきでした。
それかいっそ、つば付きのボールベアリングにするのもありですね。
www.monotaro.comまあこちらは挿入長さが3~4mmしかないのでちょい心配ですが。
あとはつばのない4mm幅を3~4個押し込むとかでしょうか。
www.monotaro.comただし一度入れたらもう取り出し不可になりそうですが。
まあ無給油ブッシュ買っちゃったんで、今回は無給油ブッシュをブッシュinブッシュして様子見とします。
なお今回もシリコンオイルを軽くつけて挿入しています。
本当はグリース的なものを付けようかとも考えましたが、乾燥した衣服から機械油臭がしたら悲しいので今のところはシリコンオイルを軽くつけるのみとしています。
(まあ特に今回は無給油ブッシュですし)
今回は無給油ブッシュ入れてとりあえず使えるからヨシ!
ブッシュinブッシュはしないで下さい、詳細は以下4回目参照。
交換4回目<ボールベアリングに変更>(盛大にやらかしました)
<2024年3月2日追記>
ドラム式洗濯乾燥機のおかげで衣類乾燥機の使用頻度は極端に減ったのですが、それにも関わらず速攻で異音がするようになりましたので再度分解しました。
そして今回はそのままでは回復不能なレベルでやらかしておりました。
ブッシュの抜き取り状況です、何やら白い物体が付着しております。
オイレスブッシュの寸法は変化なしでしたが、既存ブッシュのクラックが悪化しておりました。
そしてこのクラックが周囲を削り取った結果が先程の白い物体だったようです。
流石にクラックが入ったブッシュを使ったのはマズかったです。
(そもそもブッシュinブッシュ自体がアウト、無理やり押し込んだことによるクラック悪化と推測されます)
元々15mm程度だったはずの場所が17mmまで広がってしまいました、ガタつくわけです。
しかし厄介なことになりました、通常であれば以下のようなファンクミ一式の交換が必要になります。
しかしまあまあ高価ですし、交換の手間もなかなかのものです。
広がってしまった穴に合わせたブッシュを入れようかと検討しましたが、外径が16mmか18mmのものしか見つかりません。
ではベアリングはどうかと探したところ、こちらも外径15mmか18mmしか見つかりませんでした。
そして苦肉の策としてとりあえず以下のベアリングを購入。
そして広がった穴に購入したベアリングを付けるためのステー的なものを3Dプリンターで印刷しました。
以上、取り付け状況です。
とりあえず異音は解消されて使えるようになりました。
流石に「ヨシ!」とは言いづらくなって来ましたが・・・。
注意書き
当記事は分解及び改造を推奨するものでは有りません。
怪我や感電、火災等の危険があります。
メーカー修理も受けることが出来なくなるなど様々なリスクがありますので、当記事はあくまで参考として御覧ください。